無限大に広がる大地は、巨大な蓄熱槽となって、夏は冷たく冬暖かい。
そして、この地下３．５ｍ～５ｍの地熱（１４～１８℃）を自動サイクル装置により効率よく利用したのが、熱交換型寒気システム「ＧＥＯパワーシステム」なのです。

３つのシステムがひとつのシステムでできる
世界初の高効率・高性能・省エネ設計の換気システムです。
　
地熱利用空調システム[特許工法]特許第3091195号

		新鮮な空気を地中パイプで冷やし建物内に取り入れ、室内の空気を天井裏から排出します。			新鮮な空気を地中パイプで暖め、建物内に取り入れ、室内の空気を天井裏から排出します。
		天井裏の空気は屋外へ排出し、地中パイプで冷やされた空気を建物内に送り込み、建物全体を冷やして日中の蒸し暑さや夜間の寝苦しさを解消します。			地熱や発生熱、天井裏の暖気を利用し、暖かい空気を建物内に送り込むことで、夜間の底冷えから建物を守ります。

日本全国で地下10ｍ以降の地中の温度が15℃程度であることを利用し、給湯・冷暖房・床暖房さらに道路・歩道などの融雪などを行う。
通常のエアコンは気温30℃以上の外気に熱を捨てたり零下の外気から熱を取り込んだり比較的困難な仕事をヒートポンプにさせている。地中熱を利用したヒートポンプ（アースリソースシステム）は夏は地中に熱を逃がし、冬は地中から熱を取る事で給湯、冷暖房を行なう。

・環境保全性
地下水の汲み上げによる地盤沈下の問題がなく、地熱ヒートポンプは完全密閉式であり環境汚染がない。また、放熱用室外機（空冷式ヒートポンプ）を使わないため、稼動時の騒音が非常に小さい。
・ヒートアイランド現象抑制
冷房時の熱を屋外に放出しないため、ヒートアイランド現象が抑制されることでさらなる省エネが期待される。
・普遍性
日本中いたる所で利用可能(地下50～100ｍで年中ほぼ15℃の安定した地中熱)で、空気熱源ヒートポンプ(エアコン)が利用できない寒冷地(外気温マイナス15℃以下)でも利用可能。
・電力需要の平準化
給湯・氷蓄熱などと組み合せれば、夜間電力の有効活動を推進。また、システム自身のもつ高い省エネ性からも電力消費軽減となる。一方、普及拡大が進めば昼夜間とも電力需要の創出となる。

○モデル戸建住宅での比較（助成金使用）
・利用可能だと思われる助成制度

このシステムを導入すれば36万4千円/年のランニングコストを削減することができる。
よって、イニシャルコストの差額243万2千円を回収するとしたら
243万2千円÷36万4千円/年＝6.68年
なので、約7年で回収できる。
イニシャルコストの全額369万7千円を回収したいなら
369万7千円÷36万4千円/年＝10.15年
なので、10~11年で回収できる。

iv. 考察
現在、日本におけるこのシステムの導入コストは、その他の一般的な冷暖房給湯システムに比べ高価となる。しかし、ランニングコストはとても安価であり、システムのメンテナンスもほとんど必要なく、耐用年数も長いので、ライフサイクルの面から見ても大変経済的である。また、日本の一般住宅全戸数のうちの一割が、現在使用している従来システム（空冷式ヒートポンプによる冷暖房+ガス給湯器）に代えて、地中熱利用ヒートポンプによる冷暖房給湯システムを採用したならば、省エネルギー効果・CO₂削減は絶大なものとなる。しかしこのシステムのメインとなる部分が地中に埋設しているため、メンテナンスが困難となることが予想され、普及されるまでにはまだ問題はありそうである。

名称	助成元	助成先	補助率
住宅・建築物高効率エネルギー　　　システム導入促進事業	新エネルギー・産業技術総合開発機構	一般	1/3　H16に実績

地中熱利用ヒートポンプシステム　　　導入促進事業	環境省･自治体	一般	1/3　H17に実績

新エネルギー･省エネルギー　　　　　非営利活動促進事業	新エネルギー・産業技術総合開発機構	NPO法人など	1/2

地域省エネルギー普及促進対策議場	新エネルギー・産業技術総合開発機構	地方公共団体	1/2

1.従来設備（空冷ヒートポンプ＋ガス給湯器）
空冷式マルチエアコン(２台)	マルチ56型		1セット		289,000
ガス給湯器	24号		1台		238,000
床暖房（電気式）			1式		488,000
その他設備工事費等			1式		250,000
			計		1,265,000

2.アースリソースシステム（地熱源ヒートポンプエアコン+地熱源ヒートポンプ給湯器）
システム概算（冷暖房･給湯・床暖房）			1式	5,546,000
補助金				-1,848,000
			計	3,697,000

システムの内容		仕様／規格	数量	金額（補助金あり1/3）
地中熱交換		120ｍ	120	\823,000
空水冷マルチヒートポンプ		46型	1	\637,000
空水冷給湯器		床暖房機能付	1	\978,000
床暖房			1	\684,000
設備工事等			1	\575,000
				\3,697,000

イニシャルコスト差額　　　　￥1,265,000-￥3,697,000＝￥2,432,000

	従来システム	アースリソースシステム	差
ランニングコスト	468（千円）	104（千円）	-364（千円）
LCC(20年）	10,630(千円）	5,781（千円）	-4,849（千円）
CO₂排出量	10.8（ｔ・CO₂/年）	3.0（ｔ・CO₂/年）	-7.8（ｔ・CO₂/年）